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「バリアフリー住宅士」について

最終更新日:

1.バリアフリー住宅士とは

「バリアフリー住宅士」とは、社会福祉の考え方や高齢者・障害者の身体機能、住宅改修の整備手法など、一般的な増改築との違いやバリアフリー住宅に関する内容について所定の講習を受け、要介護者の身体に合わせた改修工事やアドバイスなどを行うことのできる、福祉住環境に精通した建築関係実務者(大工さんなど)のことをいいます。

2.バリアフリー住宅士養成講習会

2.1.概要

バリアフリー住宅士」となるためには、所定の講習会「バリアフリー住宅士養成講習会」を受講する必要があります。「バリアフリー住宅士」は福岡県大牟田市独自の取り組みで、大牟田・住まいまちづくりネットワーク(事務局;大牟田市建築住宅課)が主催しています。

講義の1コマ(リフトをつけた浴槽への入浴介助体験)

講義の1コマ(リフトをつけた浴槽への入浴介助体験)

大牟田住まい・まちづくりネットワーク

講習会の1コマ(紙おむつ交換、試着体験)開催の目的は、高齢社会における住まいづくりの実務(介護保険制度等の住宅改修等)に活かせる人材を養成するとともに、市民が安心して改修工事を依頼し、安全で快適な暮らしの向上を図ることのほか、低迷する地場工務店等の地域活性化も視野に入れています。

講義を通じて、高齢者・障害者等の抱える問題や課題を理解し、身体状況に応じた設計条件の把握や適切な住宅改修の方法、さらには地域の医療・保健・福祉関係者等との連携の取り方などを、講義や実習を通して身体で習得してもらうよう、カリキュラムを組み立てています。講義時間の合計は約30時間です。

講習会の1コマ(紙おむつ交換、試着体験)

カリキュラム(過去に開催したもの) PDFファイル(38KB)(新しいウィンドウで開く)

2.2.開催のきっかけ

本市の高齢化率は全国平均の約15年先を進んでおり、また、10万人以上の都市において第1位(H12国勢調査)という状況です。介護保険制度など高齢者に関する様々な施策が展開される中、大牟田住まい・まちづくりネットワーク(事務局;大牟田市建築住宅課)は、以下の住まいに関する問題などがあったことから、平成12年度から講習会の開催に向けて企画・立案をはじめました。

  1. 民間の建築事業者が福祉住環境を全くといっていいほど理解しておらず、適切な住宅改修の知識が要求されていた。
  2. 効率的で効果的な住宅改修がなされていなかった。
  3. 住居に起因した転倒などの事故が年々増加しており、バリアフリー住宅の推進を積極的に推進する必要があった。

もっと詳しく!「バリアフリー住宅士養成講習会」開催のきっかけ

2.3.特徴

講習会の1コマ(ロールプレイ)バリアフリー住宅士養成講習会のカリキュラムについては、主催する大牟田住まいまちづくりネットワークのメンバーが中心となって、福祉住環境を整備する意義や、一般的な住宅改修と福祉住環境を整備する住宅改修との違いなどを、受講生に分かりやすく学んでもらえるよう検討しました。

結果、以下に紹介していますように、ユニークな特徴をもつ講習会となりました。ユニークさが話題となり、一部の新聞・雑誌に掲載されました。

講習会の1コマ(ロールプレイ)

参加型(実習重視)の講義形式<寸劇によるロールプレイ>

講師が介護保険推進全国サミットに貢献

講師陣は地域の人財!

講義内容を受講生が評価する!講師陣も評価される!

厳しい掟!10分遅刻は入室禁止

受講者の職種に、医療・福祉関係者が増える

もっと詳しく!「バリアフリー住宅士養成講習会」の特徴

新聞・雑誌に掲載された関連記事一覧

2.4.波及効果

バリアフリー住宅士養成講習会を終えて、以下に紹介しているような波及効果がありました。

バリアフリー住宅士連絡協議会の結成

講習を終えたバリアフリー住宅士の人たちによって、「バリアフリー住宅士連絡協議会」が結成されました。会員間の仕事における情報交換と、バリアフリー住宅改修の技術研鑚を目的に組織されたものです。協議会では、バリアフリーの普及啓発のほか、勉強会や会員による改修事例発表会など、少しずつでありますが活動を行っています。

医療、福祉関係の人たちと専門用語での会話がスムーズになる

講習会を終え、住宅改修で医療・福祉関係者と打合せで専門用語を交えて話されても相談内容等が的確に把握でき、自分が聞きたいポイントや内容も要領を踏まえることが可能となり、相談者からの信用獲得と工事の対応等において迅速な行動がとれるようになりました。

ケアマネジャーが住宅改修に対して積極的になる

介護保険制度の住宅改修給付を用いて住宅改修するときは、住宅を見て設計・工事を担当する建設業者と、要介護者の身体状況をみて給付に必要な理由書を作成するケアマネジャーとの連携が重要になります。住宅改修は、何度も打合せ等が必要になって手間暇かかること、建築の知識が必要なことや、加えて住宅改修をはじめ住まいに関するの講習会が日頃ないことなどから、ケアマネジャーにとって取組みにくいものといえます。
しかし、ケアマネジャーで要介護者へのサービスの充実をはかるために、この講習会を受講する人もいました。

過去の住宅改修給付状況については、以下に示していますように「おおむた介護保険白書」(抜粋)から読み取れます。推移をみると、平成12年度から急増し、毎年、要介護認定者数のうち1割を超える人たちが住宅改修給付を利用していることが分かります。

2000(平成12年度)年: 284(住宅改修給付件数) わる4,625(要介護認定者数) イコール6.1パーセント
2001(平成13年度)年: 690(住宅改修給付件数) わる5,360(要介護認定者数) イコール12.8パーセント
2002(平成14年度)年: 897(住宅改修給付件数) わる5,899(要介護認定者数) イコール15.2パーセント
2003(平成15年度)年: 841(住宅改修給付件数) わる6,272(要介護認定者数) イコール13.4パーセント
2004(平成16年度)年: 798(住宅改修給付件数) わる6,188(要介護認定者数) イコール12.9パーセント

要介護度別「住宅改修」利用実績状況

平成16年度/住宅改修施工実績(バリアフリー住宅士)内訳

3.「バリアフリー住宅士」養成講習会開催後の取組み

3.1.バリアフリー住宅士のレベルアップ

福祉住環境の整備は、非常に多岐にわたった問題や課題を有しており、市民一人ひとりの暮らしや住まいが異なることから、より以上の経験を有する実務経験者が求められています。
今後バリアフリー住宅士が、市民やケアマネジャーをはじめとする医療・福祉関係者に対して信頼を得るためには、より一層の啓発活動とバリアフリー住宅士ひとりひとりの意識向上、あるいは技術的なレベルアップを図っていく必要があります。

3.2.ケアマネ向け「バリアフリー住宅改修講座」の開催

講座の1コマ(グループ演習)要介護者の住宅改修が効率よく効果的に行われるためには、工事を行う「バリアフリー住宅士」の養成だけでなく、ケアマネジャーの住宅改修への理解が重要になるでしょう。そこでケアマネジャーに向けた住宅改修の講座の必要性とその内容について調査するため、平成14年度末に市内ケアマネジャーを対象としたアンケートを実施しました。その結果から、学習したい内容をピックアップしてカリキュラムを設定し、講座を開催しました。

参考までに平成15年度に開催したケアマネ向け「バリアフリー住宅改修講座」のメニューを記します。

講座の1コマ(グループ演習)

ケアマネ向け「バリアフリー住宅改修講座」について

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