◆2010年 4月1日号 <No.1061>  
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   特集 これからの季節「注意」が必要です 光化学スモッグ  

大牟田の眺望と太陽の画像
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光化学スモッグのイメージイラスト
 「光化学スモッグ」という言葉をご存知ですか。大気中に有害な光化学オキシダントが大量に発生し、もや状になったもので、この数年テレビや新聞などで目にすることが増えています。
 「光化学スモッグ」は、4月から9月ごろにかけて発生しやすく、今回、注意喚起のために特集します。


相次ぐ注意報発令 「光化学スモッグ」

 「光化学スモッグ」は、1970(昭和45)年代、特に関東や関西地方で多くの被害者が出て社会問題となりましたが、昭和55年ごろから減少・沈静化の傾向にありました。
 しかし、平成10年ごろから光化学オキシダント注意報等の発令が全国的に増加しています。

近年、九州の各県で注意報
 平成2年に九州初となる注意報が福岡市に発令され、その後、8年に福岡市、9年に北九州市で発令されました。18年には長崎県、熊本県でも発令され、19年以降も沖縄を除く九州各県で発令されています。

大牟田市の近隣では
 19年に大野城市、20年に小郡市で注意報が発令。久留米市は発令こそありませんでしたが、注意報発令の基準値近くまで光化学オキシダント濃度が上がったことがあります。
 幸いなことに、大牟田市ではまだ注意報等が発令されたことはありませんが、「光化学スモッグ」に対する注意が必要です。

平成19年度〜21年度の福岡県下における光化学オキシダント注意報の発令状況
(警報、重大警報の発令は無し)
発生日
発令地域
届 出
被害者数
19.04.26
北九州市
3
19.05.08
北九州市
24
福岡市
104
前原市、二丈町、志摩町
筑紫野市、春日市、
大野城市、太宰府市、
那珂川町
19.05.09
北九州市
14
19.05.27
北九州市
368
20.05.22
北九州市
99
20.05.27
小郡市、大刀洗町
69
21.05.08
福岡市
7
前原市、二丈町、志摩町
0
21.05.09
北九州市
1
福岡市
25
前原市、二丈町、志摩町
0
注意報発令状況のグラフ
・折れ線グラフ…光化学オキシダント注意報等の発令延日数(各県の発令日数合計)
・棒グラフ…被害届け出の人数
※環境省水・大気環境局「平成20年光化学大気汚染関係資料」の数値から作成

「光化学スモッグ」で、こんな症状が出たら要注意
西岡和男さんの画像
大牟田市保健所長
西岡和男さん
 光化学スモッグによる健康被害の症状や対処法などについて、医師である西岡保健所長に伺いました。
【症 状】
 光化学オキシダント(スモッグ)は、目や呼吸器の粘膜、皮膚などを刺激します。命にかかわるような重篤な症状になることはまずありませんので、冷静に対応してください。
 主な症状としては、
●目がチカチカする、目の痛み、目の異物感、涙が出る
●のどの痛み、せきが出る
●肌が赤くなる 

などの軽症例が一般的です。ただ、体調や呼吸器疾患などの持病によって、
●呼吸が苦しい、手足のしびれ、めまい、頭痛、発熱、おう吐
などの重症例が出る場合があります。
【処 置】
 直ちに、水で手や顔、目を洗い、うがいをするなどして、光化学オキシダントの刺激を洗い流し、室内で安静にしてください。それでも症状が治まらないとき、また重症例の場合は、病院で診察を受けてください。

【健康被害を防ぐ(注意事項)】

 注意報等の発令時には、次の行動をとるようにしてください。
・屋外での激しい運動はやめる。
・外出を控え、屋内で過ごす。
・窓を閉める。
※テレビやホームページ、市へ問い合わせるなどして最新の情報の入手に努めましょう。

「光化学スモッグ」の発生原因

 大気中に排出された工場の煙や自動車の排気ガスなどに含まれる窒素酸化物や炭化水素、揮発性の有機化合物などが、太陽の紫外線を受けて化学反応を起こし、光化学オキシダントという有害な物質が生成されます。
 この光化学オキシダントが気象条件により拡散されず、滞留し濃度が高くなると「光化学スモッグ」が発生します。4月から9月ごろにかけての日差しが強く、気温が高く、風が弱い日などに発生しやすいことが分かっています。

なぜ今、発生が増加
 「光化学スモッグ」が1970年代に多発した原因は、日本の高度成長期に大気汚染物質を排出する工場や自動車が急激に増えたためでしたが、排出ガスに対する規制が進み、発生は減少していました。
 近年の光化学オキシダント濃度が高い原因については、オゾン層破壊による紫外線の増加や地球温暖化、偏西風による海外からの大気汚染物質の流入などといわれていますが、現在、国・県の機関などで調査・研究が進められています。

注意報等の発令基準

 光化学オキシダント高濃度汚染に関する発令は、国内各地にある測定局で測定した濃度を基に、次の3段階に分けて行われます。
(1)注意報 0・12PPm以上
(2)警 報 0・24PPm以上
(3)重大警報 0・40PPm以上
であり(1)〜(3)のいずれも、気象条件から見て、その状態が継続すると認められるときに県が発令します。
 福岡県下(北九州市を除く)には27カ所の測定局があり、大牟田市域には市役所、三川、橘、勝立、七浦の5カ所にあります。21年5月には大牟田市でも最高で0・113ppmを観測しました。
 福岡県内各地の測定値は、県のホームページで常時公開されています。
※福岡県光化学オキシダント速報
http://www.fihes.pref.fukuoka.jp/taiki/

緊急時の市の対応

 大牟田市では注意報等が発令された場合、すみやかに市内の各学校や保育所、幼稚園、福祉施設等および医療機関へ周知を図るとともに、広報車や防災無線などを使って市民の皆さんへ外出や車の使用、運動を控えるなどを呼びかける広報活動を行います。
 この数年の様子からみて大牟田市にも「光化学スモッグ」が発生する可能性はあります。もし注意報が出ても決して過敏に反応する必要はありません。上記の注意事項を守り、被害にあわないように注意することが大切です。

■問合せ 環境保全課(電話41-2721)

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