1.庁舎が抱える課題
本市の庁舎は、昭和11年の本館建設以来、行政事務の拡大とともに庁舎の増築を重ねてきましたが、耐震性能などの安全性の確保、分かりやすさ、バリアフリー化など現代の庁舎ニーズへの対応が課題となっています。
とくに、近年発生した自然災害では、災害活動の拠点となる地方公共団体の庁舎の役割は大きく、本市においても庁舎整備などの対策が必要となっています。
2.庁舎整備手法のシミュレーション
市民サービスおよび災害活動の拠点としてふさわしい庁舎づくりの具体的な方向性を定めるため、平成28年度に実施した庁舎耐震診断および庁舎現況調査の結果を踏まえ、整備手法別(改修、建替え等)のモデルケースによるシミュレーションを実施し、以下のとおり論点を整理しました。
(1)庁舎に求められる機能
災害対策の拠点、各部局部署のわかりやすい配置や総合案内の充実、バリアフリーの対応や環境への配慮など、庁舎に求めら
れる機能について、検討する必要がある。
(2)整備手法
庁舎に求められる機能への対応性、市民負担等を総合的に勘案し、改修、建替え、一部建替え等の整備手法を検討する必要が
ある。
【本館の改修、建替えの検討】
本館については、登録有形文化財としての歴史的価値やシンボル性とともに、庁舎に求められる機能への対応性、市民負担
などを総合的に検討する必要がある。
(3)建替えの際の建設場所
建替えを伴う整備を実施する場合には、市民の利便性や敷地の現況などの立地特性、事業期間中の業務継続等を勘案し、現地
または現地以外での建替え場所を検討する必要がある。
※庁舎整備手法のシミュレーション結果については、下記を参照してください。