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大牟田市観光基本計画  第1章 大牟田市観光振興の基本方針

最終更新日:2008年9月1日

第1節 新たな時代における観光

  1. 変化する「観光」
    近年まで観光とは、名所旧跡を訪ねたり遊園地などで遊んだりする、いわゆる「観光地」や「施設」を中心にしたイメージが強かったが、従来型観光の成熟化により新たなスタイルを求める傾向が強まっている。
    個々の旅行経験、知識の蓄積により、従来のお仕着せの旅行スタイルからより個人の指向にあったスタイルとして、「旅先の地域の人との触れ合いや体験」「自分を見つめる、生き方の探求」「日常生活にない癒し」などを求める「目的」指向が広まってきている。
    その結果としてグルメやスポーツ、参加体験、地域交流などさまざまなニーズを生みだし、旅行商品は多品種少量化へと変化し、観光地にはより地域性の高い特色や個性が求められるようになってきている。
    また社会状況としては、長引く経済低迷が観光の行動パターンにも影響を与えており、安・近・短に安・遠・短が加わり、低価格化と堅実指向がより顕著となっている。
    さらに少子高齢化の進展などは、今後、観光マーケットそのものに大きな変化を及ぼすものと考えられる。
  2. 大牟田市における「観光」の意義
    これからの観光振興は、顧客ニーズと地域ニーズの双方を適えることが求められる。個人指向、目的指向化が広まっている顧客ニーズに対応するため、大牟田独自の歴史、文化、自然、生活、産業などを生かした観光地づくりが求めらるところであり、一方、受入れ側の誇りや生きがいの創造、ゆとりと潤いのある生活への寄与といったニーズに対応するため、地域の魅力を再認識させる働きかけや交流人口を増加させる施策が求められる。
    これらの二つのニーズに合致した観光振興は、観光に関連する産業の振興に加え、豊かな生活の実現、相互理解の増進、地域活性化などに効果があり、まちづくりへの波及効果が大きく期待できる。

これまで観光というと、名所旧跡を訪れたり、遊園地などで遊んだりすることとばかり考えられてきたが、訪れた先の人や文化に触れ、学び、遊ぶということも観光であると考えられるようになってきている。
大牟田市で考える「観光」とは、市民と市内外からの観光客が大牟田固有の資源を通じて触れ合うこと、交流することをいいます。

ニーズへの対応を説明するイラスト

第2節 基本方針

  1. 大牟田ならではの資源を生かす観光地づくり
    観光は、地域の歴史、文化、自然、産業などの資源を活用するものであることから、その振興は、地域文化の再発見、創造を通じてよりよい地域づくりに貢献するとともに、市民が地域の魅力を再認識することで、郷土愛や誇りが育まれることにもつながる。その結果、地域魅力がさらに向上し、交流人口が増大し、地域を活性化する効果が期待できる。
    大牟田の歴史や文化の中から、他のまちにはないものを見出し、それを観光資源と活用していく。
  2. すべての人にやさしい観光地づくり
    少子高齢化の進展という社会状況の変化は、今後観光面においても高齢者の旅行環境等の整備が重要な課題になる。また健常者だけでなく、障害者、外国人、また小さな子供のいる家族など様々な人が、それぞの目的、考えに沿って積極的に旅行を楽しめる観光地づくりが必要になっている。
    本市においても、すべての観光客にやさしい観光地づくりを推進することにより、本市を印象的で深みのあるものとし、更なる観光客の誘致とリピーターの確保を図っていく。あわせて温かく心配りにあふれたおもてなしの心を育成する活動などを促進していく。

第3節 理念とコンセプト

  1. 理念
    ほかのまちにはない大牟田ならではの観光資源を探すため、歴史や文化を紐解いていくと、三池藩、大蛇山、三池炭鉱、カルタなどが浮かび上がってくる。これらの中から、今日の大牟田に最も大きく、また広範囲に影響を与えた資源を上げるとすると、それは三池炭鉱ではないだろうか。
     
    三池炭鉱は、石炭が近代工業のエネルギー源として大量に採炭され始められた明治時代以降、炭鉱設備の充実が図られると同時に、炭鉱機器の修理工場やコークスをつくる施設、また、そのときに発生するガスや副産物を活用する工場など次々と石炭関連の産業が生まれたことによって、我が国最古の石炭関連化学コンビナートを形成してきた。
    また、日本の石炭産業を技術の面や労働環境の面から近代化を推し進め、日本の近代化も進展させてきた炭鉱でもある。
    そこで、働いていた人たちやそういう人たちを支えてきた人たちには、日本一の炭鉱で働いていたという自信と誇り、そしてそれを支える知恵があるに違いない。

    反面、石炭産業には、強制労働や三池争議、三川坑炭じん爆発などの避けて通れない史実もある。しかし、これらの重く悲しい事柄の裏側には、そうした中でも自分たちの誇りを失わず、今日まで逞しく生きてきた知恵が隠されているに違いない。これまで重く悲しい方向でのみしか省みてこられなかったこれらの史実も、違った方向、新たな角度から見詰め直すことで、明日を生きる知恵が得られるものと確信している。

    今、改めて石炭とそれにまつわる歴史を見詰め直すことは、自分たちの両親や祖先が歩んできた人生を知ることである。その歩みは、生きる意味を教示し、生きる力を与えてくれる知恵に溢れたものであり、私たちの誇りであると同時に、大牟田に生まれてきた私たちにはそれを後世に伝えていく責務があるのではないだろうか。

    こうして石炭に新たな光を当てることで、新たな石炭の物語が生まれ、その紡がれた物語は産業遺産に新たな命、新たな価値を与えるものと考える。
    そこから得られた価値を、交流促進の核に据えたい。

    伝えよう大牟田の石炭の物語を未来へ…
  2. コンセプトの設定
    事業推進のためのコンセプトを設定する。
    ここでいうコンセプトとは、事業推進のための思想であり、このコンセプトに沿った事業を展開していく。
    石炭の物語を象徴するものをイメージしていくと、大牟田は石炭で育ってきたまちであり、市内には、石炭に直接間接に関連する施設や目で見ることのできない文化などがたくさん存在している。しかし、その多くは日の目を見ることなく、土の中に眠っている状況にある。この計画の推進によって、当時に蒔かれていた種子が芽を出し、天に向かって伸び伸びと伸長することを願って、石炭の原木の一つであるメタセコイア(和名曙杉)を使いたい。メタセコイアの樹は巨木に育ち、長寿の樹として知られており、大牟田が長く、大きく育つことも一緒に願いたい。
    また、本計画は、単なる石炭の復古ではなく、石炭関連産業で働いていた人たちのノスタルジーを呼び起こすものでもない。石炭について改めて学んでもらうことで、新たな発見をしてもらうところに目的がある。過去を知って未来を学びことを目的にしており、これまでの石炭のイメージを革新するものである。
    こうしたことから、以下のコンセプトを設定する。

メタセコイア・イノベーション

メタセコイア・イノベーションのイラスト

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〒836-8666
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