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平成29年度 バスハイク「巨木を巡る」を開催しました!

最終更新日:2020年1月14日
 

バスハイク「巨木を巡る」を開催しました

 

大牟田の癒し空間を巡って来ました!

 
バッジ

大牟田の古くからの呼称「三池(みいけ)」は、かつてこの地にあった巨大な歴木(くぬぎ)の木にちなんで名付けられた「御木国(みけのくに)」が語源になっていると伝えられています。(日本書記巻第七 大足彦忍代別天皇〔景行天皇〕十八年秋七月

 

 今回は新芽が芽吹きだす4月に、今に残る市内の巨木を巡りながら、身近な自然について学びました。

 今回で3回目ですが、定員20人に対して52人の応募がありました。

 

 日時  4月16日(日曜日)午前9時半から午後3時半まで

 内容  市内6か所の巨木を巡るバスハイク

 参加数 17人(定員20人、キャンセル3人)

 解説  大牟田生物愛好会

 

 

 

 

当日の様子

マイクロバス
 前日の夜に降り出した強い雨の影響が心配されましたが、当日は雲ひとつない快晴。ちなみに翌日もまとまった雨。きっと、日ごろの行いが良い方がたくさん参加されていたのですね(^^)v。
 バスは道路事情の都合でマイクロバス。乗降口には補助ステップが備えてあり参加者にも好評でした。
 

クスノキ   玉垂神社
 最初に向かったのは、黒崎公園にある黒崎玉垂神社(くろさきたまたれじんじゃ)のクスノキ。市の天然記念物です。瑞々しい新緑の下で、クスノキの特徴などについて説明を受けました。

 クスノキはシナモンなどと同じ仲間で、南方の木で大きくなりやすく、葉にはダニ部屋という器官があってダニを飼っている(!)のだそうです。おもしろいことにクスノキが飼っているダニは草食系のフシダニの仲間とのこと。このダニを飼っておくと、それを狙って肉食系のカブリダニの仲間がクスノキに寄って来るのだそう。そうすると、クスノキに虫こぶを作ったり大きなダメージを与えてしまう他の草食性のダニがクスノキにつきにくくなるのだそうです。クスノキの葉を舞台に、肉眼では見えない世界でなんとも複雑なことが行われているんですね。

 


イチイガシ   上内八幡説明
 次は上内八幡宮のイチイガシ。上内八幡宮は、二つの鳥居が並ぶ市内では珍しい神社です。向かって左手のすっと姿勢よく立つ巨樹がイチイガシ。市の天然記念物です。生物愛好会の方が資料やサンプルを豊富に用意して、イチイガシの特徴を丁寧に説明してくださり、どんぐりの見分け方まで学びました。

 イチイガシは皮がはがれやすく、葉の裏(新芽は両面)やどんぐりには毛が生えているのだそうです。

 どんぐりの袴(はかま)が横しまで、どんぐりの頭にうっすら毛があるのがイチイガシの特徴だそうです。



臥龍梅   臥龍梅
 午前の最後は普光寺の臥龍梅(がりゅばい)。県の天然記念物であり、平成28年度には市の重要景観樹木にも指定されました。

 花のシーズンが終わり剪定されたばかりの、まだ葉がついていない姿はこの時期しか見られない貴重な姿です。枝ぶりの美しさがひときわ目立つ姿です。生物愛好会の解説の後、中川原住職から普光寺や臥龍梅の特徴などについて説明してもらいました。

 毎年花を美しく咲かせるための日ごろの手入れがいかに大変かが伝わるお話でした。



(写真8)天御前(あまごぜ)のタブノキ   天御前
 午後の最初は天御前(あまごぜ)のタブノキ。天御前は八角目峠に祀(まつ)ってある耳の神様です。八角目公民館の方々が管理をされていて、この日も境内はきれいに掃除されていました。

 境内にそびえるタブノキは、かつては樹勢も良く、横を通る県道をまたぐように太い枝を伸ばしていたそうです。通行の障害となっていたためその枝が切り落とされて以来、タブノキは元気がなくなっているそうです。


正住寺   正住寺
 次に向かったのは教楽来の正住寺(しょうじゅうじ)のイチョウ。イチョウは生きる化石といわれています。こちらのイチョウはオスで、実がならないそうです。オスとメスの見分け方は、一般的には枝ぶりが上に向かっているのがオスで、横に広がっているのがメスといわれているそうです。確かに正住寺のイチョウは枝を上に上に伸ばしています。先端に折れた痕がみられるので、かつてはもっと背が高かったのでしょうね。

 イチョウの木は柔らかくて包丁を傷つけないので、まな板に良いそうです。


土穴   土穴


土穴   土穴
 最後は櫟野の土穴のエノキ。臥龍梅と同じく県の天然記念物です。平成28年度には市の景観重要樹木にも指定されました。

 バスを降りると、いきなりオカリナ演奏でお出迎え!(所有者の前原さんによるサプライズ演出でした。)

 生物愛好会の分かりやすい解説の後、前原さんから櫟野地区の石工の歴史について説明してもらいました。

 エノキは、江戸時代の一里塚に良く植えられた木で、名前の由来もいくつもの説があるメジャーな樹木だそうです。木の実は野鳥にも大人気。葉は国蝶オオムラサキの餌になる。土穴のエノキは樹勢・樹形が素晴らしく県下一品!とのことでした。

 櫟野地区は交通の要衝でもあり、三つの異なる地質が出会う地域でもありました。それが、櫟野が石工の里として発展していくきっかけになったとのことでした。

 最後は、オカリナの演奏に見送られての帰宅となったのでした。

今回巡った巨木

 今回は、市内の代表的な6つの巨木を巡りました。
 詳しくは観察ノートをご覧ください。

  ・玉垂神社のクスノキ・・・・・1969年、市の天然記念物に指定

  ・上内八幡宮のイチイガシ・・・1966年、市の天然記念物に指定

  ・普光寺のガリュウバイ・・・・1958年、県の天然記念物に指定

                 2016年、市の重要景観樹木に指定

  ・天御前のタブノキ

  ・正住寺のイチョウ

  ・土穴のエノキ・・・・・・・・1979年、県の天然記念物に指定

                 2016年、市の重要景観樹木に指定

 

観察ノート

パンフ表紙

 参加者の皆さんに配布した観察記録用ノートです。

 
 

講師紹介

 巨木を巡るバスハイクはいつも「大牟田生物愛好会」の皆さんにガイドとして協力していただいています。大牟田生物愛好会は、創立以来約50年の永きにわたって、定期的に地域の動植物の調査・観察を継続されている団体です。

 

参加者アンケートから

 今回のバスハイクに参加した方々のアンケート結果を紹介します。

 おおむね皆さんが大満足されたようでした。

 説明について点数評価(5点満点)してもらったところ

  (1) 興味深さ   4.7(前回4.4)

  (2) 分かりやすさ 4.6(前回4.4)

  (3) 説明の長さ  4.5(前回4.0)

 いずれも前回よりも高い評価が得られました。

 

図1

 

図2

 

図3

  

図4 

図5

日本書紀巻第七 大足彦忍代別天皇(景行天皇)十八年秋七月

 奈良時代に編さんされた日本書紀には「現在の大牟田の地には、かつて巨大なクヌギの木があった」と記されています。

 

(大意)

 『四世紀初めころ、ときの天皇(景行天皇)が熊襲(くまそ)討伐の折り、大牟田の地に住まわれました。天皇はそこで970丈(約2,900メートル)の巨大な倒木を見ます。天皇がその木について尋ねると、老人がクヌギの伝説を語ります。「これはクヌギです。ここにまだクヌギがそびえていたときは、朝日に照らされた影が杵島山を隠し、夕日に照らされた影が阿蘇山を覆っていましたよ。」

 クヌギ伝説を聞いた天皇が「これは神の木だから、これからはこの地を御木国(みけのくに)と名付けよ。」といわれたのが三池(みいけ)の名前の由来である。』

 ※杵島山(きしまのやま)は佐賀県杵島郡付近の山を指すとも。付近の最高峰、太良山系の経ヶ岳か。

 

(原文)

秋七月辛卯朔甲午、到筑紫後國御木、居於高田行宮。時有僵樹、長九百七十丈焉、百寮蹈其樹而往來。時人歌曰、

  阿佐志毛能(あさしもの) 瀰概能佐烏麼志(みきのさをばし)

  魔幣菟耆瀰(まえつきみ) 伊和哆羅秀暮(いわたらすも) 瀰開能佐烏麼志(みきのさおばし)

爰天皇問之曰「是何樹也。」有一老夫曰「是樹者歷木也。嘗未僵之先、當朝日暉則隱杵嶋山、當夕日暉亦覆阿蘇山也。」天皇曰「是樹者神木、故是國宜號御木國。」

(歌の意味)

 朝霜の出る早朝の あの御木の橋をごらんよ 

 天皇に使えるたくさんの群臣が 早朝から往来しているよ あの御木の橋を

  ※佐烏麼志(さおばし)の「さ」「お」は狭い・小さいという意味ではなく、歌の語調を整えるための語。

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環境部 環境保全課
〒836-8666
福岡県大牟田市有明町2丁目3番地(大牟田市庁舎南別館2階)
電話:0944-41-2721
ファックス:0944-41-2722
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