給食センターで揚げパンができるまで
小麦粉・スキムミルク・水を混ぜて衣を作り、パン屋さんで焼いた「ねじりパン」に、衣を1つずつ付けます。衣の固さの調整がとても難しいです。他の自治体では、この衣を付けないところが多いそうです。衣を付けることによって、サクサクでパンに油が染みこまない揚げパンが出来上がります。
連続揚げ物機で揚げます。
2個ずつまずはパンの上側を下に向けて揚げます。160℃ 2分半で揚がります。
途中裏返してパンの下側を揚げます。パンは油に浮かび中央部が揚がらないので、1つ1つ押しつけます。
約1400個の揚げパンを揚げます。約1時間半かかります。
揚がったパンに黄粉・砂糖・塩を混ぜたものを1つ1つ丁寧に付けます。
ねじりパンにしたことで、食べやすく、黄粉が付きやすくなりました。
揚げパンは元々学校を欠席した子どもに美味しいパンを届けるために考案されたメニューだった
戦後の食糧難の頃は、給食のパンは貴重で、欠席者がいると、放課後その子の家までクラスメイトが届けに行っていました。しかし、当時のパンは乾燥しやすく時間が経つと固くなってしまい、あまり美味しいものではありませんでした。どうにかしてパンを柔らかいまま届けることは出来ないかという思いから、昭和27年に東京都大田区の小学校の調理士が、パンを油で揚げて砂糖をまぶす方法を編みだしました。それが揚げパンなのです。
やがて、揚げパンは全国の学校で給食のメニューに取り入れられました。あまり美味しいものが出回ってなかった時代なので、砂糖をまぶした甘い揚げパンは子ども達には衝撃的な美味しさだったはずです。