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上石さん

最終更新日:
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<埼玉県出身  30 代 Iターン NPO法人所属>

 東京を拠点に活動するNPO法人に勤務していますが、大牟田市と連携した業務に関わることになり、直接大牟田の地で仕事をしたいと 2018 年 5 月大牟田市へ。


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※インタビューで掲載している情報は、取材当時のものです。
 掲載の制度や施設、サービス等は、変更になっている可能性があります。予めご了承ください。
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Q.まず最初に、上石さんご自身の経験をお聞かせください。

 東京で会社員として働いたあと、イギリスへ留学しシェアハウス生活をしました。

 イギリスでは、田舎と都会(ロンドン)の 2 箇所で生活して、その違いも体験できましたし、シェアハウスで色んな人とつながることができ、すごく楽しかったです。

 帰国してからも、埼玉県蕨市や東京池袋のシェアハウスで生活しながら、NPO法人での勤務をしていました。

 場所を転々とすることに全然抵抗はなく、人と触れ合い、繋がることが好きで、シェアハウスの他にスペイン人の友人とのルームシェアも経験しました。 

   

Q.大牟田に来ることになったきっかけは何ですか?縁があったのでしょうか?

 2018 年 2 月にNTTとNTT西日本、大牟田市3者による地域密着型リビングラボ連携協定(以下、「リビングラボ」(※1))が締結され、所属しているNPO法人「ドットファイブトーキョー」も参画させてもらっており、その内容に魅力を感じ直接大牟田の地で関わりたいと思いました。

 これまで九州に縁(えん)も縁(ゆかり)もなかったので、大牟田はもちろん今回が九州初上陸です。

※1 地域住民をサービス利用者ではなく、一緒にサービスを共創するパートナーとして捉え、地域住民の生活(リビング)の中で本質的な課題の検索や発見、解決策の検討や検証(ラボ)を行うもので、大牟田市で取り組んでいる認知症ケアを主なテーマとして実施。

   

Q.大牟田に来ることに不安はなかったですか?

 実際に大牟田に来る 2 年ほど前から、所属先の上司が大牟田市の職員の方や民間企業の方と知り合いで、大牟田の取り組みや市の雰囲気など話を聞かせてもらっていたこともあり、大牟田に興味を持っていたんです。

 リビングラボに関わることになって、大牟田の雰囲気等を知ったうえで行きたいと思ったので不安はほとんどなかったです。

       

Q.来るまでの大牟田のイメージはどうでしたか?実際に来て、生活を始めてから変化はありましたか?  

  • イメージ

 数人の大牟田の方と繋がっており、彼らの印象から優しい人が多いイメージが以前からありました。
 生活を始めてからも、周りの方たちが色々と声を掛けてくれたり、優しくしてくれるので、ほっとかないでくれる(いい意味での)おせっかいさ、包容力があるなぁと改めて実感しています。
 なので、イメージの変化は感じていないです。

 よく大牟田の方から「大牟田は田舎でしょう」と言われますが、実際に来てみて大牟田を「田舎」と感じたことはありません。
 別の事業で関わった自然豊かな「田舎」に当たる地域などと比べると、大牟田は田舎でもなく都会すぎないちょうどいい規模のマチなのかなと思います。そして、外から新しい人が入ってくることを受け入れてくれる土壌があると思います。


Q.住んでみての感想を聞かせてください。

  • 自転車

 実際に住んでみて、改めて大牟田は温かいまちだなと感じています。特にいいなと思うところは、人と人の距離感が近いことですね。町を歩いていてふと目が合ったときに、すれ違う人がニコッと笑ってくれると、人として存在を認めてくれている感じがします。

 過去の経験から、新しい地で自分を受け入れてもらえるのかについては少し不安がありましたが、自分が心を開いていると自然と相手も徐々に心を開いてくれて、今では毎日心も満たされながら楽しく暮らしています。

 イギリス留学中に滞在したロンドンでは、多くの人が行き交う都市で自分のことを誰も気にかけず、自分がまるで透明人間になったのではないかという気持ちになることもありました。

 一方でイギリスの田舎町ではたくさん知り合いができ、小さな町を歩いている時に彼らとすれ違って立ち話をしたりと、知らない町にいながらここには自分のことを知っていて受け入れてくれている人が(たくさん)いるということが嬉しかったですね。
 人数や広さなどの規模的に、一体感とか自然なコミュニティが生まれやすいのは都市よりも田舎町の方なのかなと思います。

 あと、生活してみて困っているという程では無いですが 、車を持っていないので、基本の移動手段が自転車なんです。なので東京での生活と比較すると少し行動範囲が狭くなったかなとは思います。
 逆に、満員電車に乗らなくてもよくなったのはいいことですかね(笑)。たまに東京へ行くことがあるんですが、平日の満員電車は相変わらず大変です。   


Q.大牟田で好きな場所、イチオシなものは何でしょうか?

私にとっての一番の大牟田の魅力は“人”ですが・・・。

 私が行ったことのある場所としてパッと思い浮かんだのは橘香園(※2)さんの棚田です。
 みかん狩りもさせてもらって、すごく楽しかった思い出があります。
 いつも冬になると段ボール箱に入ったみかんなどを普通に食べていたけど、実際にみかんの収穫を体験すると、寒い時期に農家さんが一つ一つ手で収穫している大変さを想像できるようになり、美味しいみかん(に限らずですが)をいただける有り難さを感じるようになりました。

※2 九州自動車道「南関インター」から車で5分の位置にある、柳川藩主・立花家専用農園。減農薬のみかん栽培などをされている。
▲橘香園さんについて、詳しくは コチラ 別ウィンドウで開きます (外部リンク) 


Q.お仕事について教えてください

  • 仕事中

 現在所属しているNPO法人ドットファイブトーキョーは、東京都内でのボランティアをしたい人と介護施設・障がい者施設等とのマッチングや、いくつかの地域の自治体と連携し課題の掘り起こしとその解決のサポートを行っています。 

 法人では「1人のスーパーマンではなく 100 人のささやかな参加(半歩)」を大切にしています。
 1歩を踏み出す勇気が出せなくても半歩( 0.5 歩)でいいので多くの人に踏み出してもらえるように、あえてハードルを下げたプログラムを実施しています。法人名の「ドットファイブ」は 0.5 歩の「 .5 」をもじったものなんですよ。

 福祉のボランティア活動では、毎回必ず参加する必要があるとか、行ってみたら色々と求められることが多いなど、なかなか参加するのにハードルが高い場合があるようです。
 私たちは年に1回しか参加できなくてもいい、参加しておしゃべりだけして何もしない場合もあるなど、あえてゆるいプログラムを実施しています。

 仕事

 ボランティア活動に熱心な方から見れば、ちょっと物足りなく感じるかもしれませんが、あえてハードルを下げて参加しやすくすることで、気楽に参加してくださるリピーターの方や、おしゃべりを通して仲良くなったおばあちゃんに会いたいから参加してくれる方など、楽しんで参加してくれる方々が増えています。
 大牟田では、地域のために活動されている方を応援したいと思っていて、その際に、こういったボランティア活動を活用できればと思っています。 


Q.これからの大牟田に期待することは何ですか?                   

  移住してきた立場から、住まいや生活面での細かな支援などがもっとあると嬉しいかなと思います。

 あとは同年代や趣味の集まりを含む、地域の方々と知り合うきっかけがあると、より地域に馴染みやすく、大牟田での生活がより充実したものにできるのかなと思っています。

 人と繋がって輪が広がり、そこから  何か活動が生まれて、その活動によりまちが活性化していくことで、大牟田がより魅力的なまちになることができたら素敵だなと思いました。

 

Q.これからやりたいことはありますか?  

  • やりたいこと

 まだまだ大牟田に住み続けて、地域のために頑張っている方や、何かやりたいと思っている方のサポートができたらいいなと思っています。

 また、移住してきて、まわりに知り合いがおらず不安を抱えている方や、土地勘がなくどこに住んだらいいかわからない方、大牟田に観光に来たけど現地の人と交流したい方などのために、シェアハウスやゲストハウス、地域の方が気軽に遊びに来れるようなスペースをつくりたいと思っています。まだ、漠然としていますが・・・。

 移住してきた外者(そともの)のままではなく、地域の人と仲良くなって受け入れてもらうことで、地域の一員になってほしいし、私自身もそうなっていきたいと思っています。
 また、こういった場所を通して、やりたいことが見つからなくて悩んでいる方が気軽に相談できるようになれたらいいなと思っています。


Q.移住を考えている人へ一言メッセージをお願いします

 大牟田は色々な人がいるおもしろいまちだと思います。 大牟田の人と知り合い、大牟田のまちを良く知ることで、大牟田を好きになってもらうお手伝いができたらいいなと思っています。

 まずは気軽に遊びに来てもらえたらと思います!



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