退職所得に対する個人市県民税については、所得税と同様に、他の所得と区分して退職手当等を支払われる際に支払者が税額を計算し、退職手当等の支払金額からその税額を差し引いて、市民税と県民税をあわせて市町村に納入することとされています。退職所得に係る個人市県税を納める市町村とは、退職手当等の支払いを受ける人の退職手当等の支払いを受けるべき日（通常は退職した日）の属する年の1月1日現在における住所の所在する市町村です。
退職所得に係る市県民税の計算方法
１ 勤続年数5年以下の役員等（注1）に対して支払われる退職手当等の場合
| 退職所得の金額 ＝ 退職手当等の金額－退職所得控除額（注2）（1,000円未満の端数切捨て） |
| 市民税額 ＝ 上記退職所得の金額 × 6パーセント（100円未満の端数切捨て） |
| 県民税額 ＝ 上記退職所得の金額 × 4パーセント（100円未満の端数切捨て） |
（注1）役員等とは以下のとおりです。
・法人税法上役員（取締役、執行役、会計参与、監査役、理事、監事、清算人等）
・国会議員、地方議会議員
・国家公務員、地方公務員
（注2）退職所得控除額の計算は以下のとおりです。
・勤続年数20年以下の場合：40万円 × 勤続年数（80万円に満たないときは80万円）
・勤続年数20年超の場合：800万円＋70万円 × （勤続年数－20年）
※1年未満の端数は切り上げます。（6月勤務の場合は1年、2年7月勤務の場合は3年）
２ 勤続年数5年以下であって、役員等以外の方に対して支払われる退職手当等の場合
退職手当等の金額－退職所得控除額 ≦ 300万円
（退職手当等の金額から退職所得控除額を引いた後の金額が300万円以下の方） |
|---|
| 退職所得の金額 ＝（退職手当等の金額－退職所得控除額）× 1／2 |
| 市民税額 ＝ 上記退職所得の金額 × 6パーセント（100円未満の端数切捨て） |
| 県民税額 ＝ 上記退職所得の金額 × 4パーセント（100円未満の端数切捨て） |
退職手当等の金額－退職所得控除額 ＞ 300万円
（退職手当等の金額から退職所得控除額を引いた後の金額が300万円を超える方） |
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| 退職所得の金額 ＝ 150万円 ＋（退職手当等の金額－《300万円＋退職所得控除額》） |
| 市民税の額 ＝ 上記退職所得の金額 × 6パーセント（100円未満の端数切捨て） |
| 県民税の額 ＝ 上記退職所得の金額 × 4パーセント（100円未満の端数切捨て） |
３ 上記以外の方に対して支払われる退職手当等の場合
| 退職所得の金額 ＝（退職手当等の金額ー退職所得控除額） × 1／2（1,000円未満の端数切捨て） |
| 市民税額 ＝ 上記退職所得の金額 × 6パーセント（100円未満の端数切捨て） |
| 県民税額 ＝ 上記退職所得の金額 × 4パーセント（100円未満の端数切捨て） |
退職所得に対する個人市県民税の税額計算の具体例
《勤続年数》24年3月の場合
《退職手当》14,223,632円
《退職所得控除額》8,000,000円+700,000円×(25年-20年）=11,500,000円
《退職所得》（14,223,632円-11,500,000円)× 1 ／ 2 =1,361,816円・・・1,361,000円（1,000円未満端数切捨て）
《市民税額》1,361,000×6パーセント=81,660円・・・81,600円（100円未満端数切捨て）
《県民税額》1,361,000×4パーセント=54,440円・・・54,400円（100円未満端数切捨て）
《市県民税合計額》81,600円+54,400円=136,000円
納入方法
1 退職手当等の支払者は、退職手当等より特別徴収した税額を徴収した月の翌月10日までに「市民税・県民税特別徴収納入書」により納入してください。
2 上記の納入書は、年度当初に送付する特別徴収納入書に同封している予備納入書（3枚あります）をご使用ください。
予備納入書をお持ちでない場合は、別途納入書をお送りしますので、大牟田市役所税務課市民税担当（TEL 0944-41-2608）へご連絡ください。
3 納入書には
1）表面の「退職所得分」の欄に特別徴収税（納入）額
2）裏面の「納入申告書」に内訳、退職者等の必要事項 を記載してください。