大牟田の未来に向けて
石丸 最後に、大牟田の今後の展望についてお伺いします。
関 炭鉱全盛時代を知ってる皆さんは大牟田は寂れたとおっしゃる方もいらっしゃいます。まずは、このイメージを徹底して変えていかないといけないと思います。大牟田市は、決して落ちていっているまちではありません。人口が大きく減少しているわけでもないですし、まちの基盤となる産業は元気です。新しいイノベーション創出拠点が生まれることによって、そこから新たに生まれてくるものもあると思いますし、既存の産業との連携によって市内の企業が伸びていくこともあると思っています。
アンケートでは、市民の70%が住みやすいまちだと回答しています。地価や生活費も比較的安く、交通も便利で住みやすいまちだと思います。イノベーション創出事業によって、たくさんの人に認知していただき、「大牟田って元気だな、変わってきてるよね」、そんなことを言ってもらえるような、未来を創っていきたいと思っています。
板床 大牟田の企業は本当にいい企業ばかりで、元気があります。皆さんと一体となって盛り上げて行きたいですね。
内田 人口が減少するとお店が空き家になって、それがマイナスのイメージを生んでいる一つの要因ではないかと思います。そうした中、まちの中心地に新たな拠点ができて、人が集まってくる流れが出てくるんじゃないかと思っています。
また、大牟田を中心に据えて周辺全体の観光を考えたときに、とても交通の便がいい場所なんですよね。車で1時間以内に、海も、温泉も行くことができますし、フェリーで島原にも行けます。大牟田だけではなく、大牟田と周辺エリアまで考慮した設計ができると面白いなと思います。
それから、大牟田ソムリエというものを考えています。大牟田のことが大好きな人で構成して、その人たちのおすすめを旅行者に提案するということをすれば、興味を持ってもらうきっかけになると思うんです。大牟田を本当に好きな人が話す言葉であれば、熱量が伝わって口コミなんかで大牟田のいい評判が広まっていくと思うんです。
そして、色々な面から、有能な人材を見つけていきたいですね。ここに来れば色々な人がアドバイスしてくれる、そんな拠点にしていきたいです。
炭鉱があったから今の大牟田があるんですが、どうしてもマイナスイメージを持つ方もいます。そのマイナスイメージを払拭して、新しい大牟田を創っていく一員として私も一緒に頑張っていきたいです。
石丸 本日は、大牟田のポテンシャルの高さを感じるとても興味深い会談になったと思います。今後ポテンシャルをどう伸ばしていくのか、そしてそれらをいかに知ってもらうのか、そういったことが大事になってくるように感じられました。ポテンシャルをさらに高めるための仕掛けを実装する場所となるし、実現されればイノベーションが可視化される場所になると思います。
今回のお話の中でも度々「遊び」という言葉が出てきましたが、人の幸せは働くことだけではなくて、生活環境や、さまざまなアクティビティにも左右されるものだと思います。SDGsのように、持続可能な幸せな環境をどうやって作るのか、ということを考えるためのひとつのきっかけとして、今回のイノベーション創出事業があるんだと思います。今後の展開にとても期待を抱いていますし、FDCとしても連携していきたいですね。