大牟田市は、「押し花文化発祥の地」「押し花文化のふるさと」と言われております。その理由は、本市出身で押し花アーティストとして世界的に活躍されている杉野宣雄さん、そして、その祖父の辰雄さん、父の俊幸さんの親子3代にわたる活動により「自然の色のまま美しい押し花を作る技法」と「その押し花の美しい色を長く保つ技法」がこの大牟田の地で誕生し、発展した歴史があることに由来しています。
杉野宣雄先生は、押し花教室や展覧会の開催などを通じて、押し花文化の普及と芸術性の向上にご尽力されており、現在は、一般社団法人世界押花芸術協会の会長として、ご活躍されております。
このたび、同協会の主催で、4月14日から3日間、東京都立川市にて「花と緑で楽しむアートクラフト展in東京」が開催されます。この展覧会には、国内外より2万5千点を超える作品が集まり、押し花アートに限らず、花や植物の愛好家ら多くの方が全国から鑑賞に訪れます。
この機会を捉え、押し花文化発祥の地「大牟田」をPRすることとし、同展覧会を後援するとともに、『押花絵画「創造展」コンテスト』と『レカンフラワーコンテスト』に「大牟田市長賞」を設けることといたしました。14日の表彰式には、私も出席し、賞状を授与させていただく予定にしております。
また、会場内には大牟田市のPRブースを設置し、2月に杉野先生から寄贈いただいきました「宮原坑」、「大蛇山まつり」、「三池港」の3作品を展示し、本市の魅力を発信してまいります。
記者クラブからの質問
(1) 「動物園機能強化事業」の必要性と整備事業について
<1>今年度予定しているモルモット舎の整備概要のほか、園内施設の現状も含めて整備事業の全体像を知りたい。そして、今回の機能強化に伴う来園者数や収益向上の目標値を教えてほしい。
<2>ともだちや絵本美術館は、開館から1年半が経つが相乗効果はあったのか。利用状況など管理運営の現状も含めて教えてほしい。
大牟田市動物園は、平成4年の大規模リニューアルから30年が経過しています。これまで、動物園の魅力向上と来園者の利便性を向上するため、園内の多目的トイレや駐車場、Wi-fi環境の整備などに取り組んでまいりました。さらには、「ともだちや絵本美術館」を整備し、飲食ができる休憩室、授乳室、多目的トイレなどを充実しております。
絵本美術館においては、動物園、図書館、教育委員会、地域などで構成する「ともだちや絵本美術館運営委員会」を設け、定期的に情報共有なども行いながら運営を行っており、絵本原画の展示をはじめ、読み聞かせ、ワークショップ等の各種イベント等の実施のほか、市内小学校との連携により、動物をテーマとした絵本の製作などにも取り組んでおります。
令和3年10月の絵本美術館開館から令和5年3月(1年半)までに、コロナ禍であったにもかかわらず、約17万4千人の方にご来館をいただいており、来館者からは、「飲食ができるので便利」、「くつろげる」、「展示が独創的」、「イベントが楽しかった」などといった声をいただき、大変好評を得ているところです。
一方、動物園におきましては、施設の老朽化や飼育面積不足等により、動物福祉を推進していくための飼育環境の整備も、重要な課題となっております。
そのような中、今後の飼育対象種やその優先度をふまえながら、今回策定しました動物園整備基本計画において、動物福祉の取り組みをさらに充実させるため、令和8年度までに、モルモット、レッサーパンダ、キリンの三種の飼育施設の整備を行っていくこととしております。また、動物園は坂道が多いことから、園内の途中にベンチやいす等の設置など、飼育施設以外の対応についても、来園者のニーズや意見を踏まえながら整備等を検討することとしています。
特にモルモット舎につきましては、今年度設計を行い、令和6年度の整備を予定しており、動物福祉の考え方を伝える象徴的な施設として、正面ゲートそばに新設をいたします。規模を拡張し飼育頭数を増やし、放飼場(ほうしじょう)での活き活きした様子を観察できるようにするとともに、ベビーカーや車いすの方もイベントに参加いただけるようなスペースを確保することとしております。
なお、来園者数等の目標については、市の観光基本計画において、前年比2%以上増加させることを計画期間内(令和8年度まで)の成果指標としているところです。
今回の整備で動物園の魅力向上を図ることで、市内外から、これまで以上に多くの方に訪れていただき、楽しんでいただきたいと考えております。
(2) 企業や団体と連携協定について
企業や団体と連携協定を結ぶ取り組みを推進しておられるが、その狙いはどのようなものか。締結された協定の数や最初はいつ、どこと締結したかを含めてご教示いただきたい。
本市は、企業や団体、高等教育機関等との間におきまして、様々な内容による連携協定を締結させて頂いております。
こうした協定については、企業の進出や防災・災害時の対応に関するものなど、個別具体的なものもございます。
近年締結している、いわゆるまちづくりや幅広い分野に関する協定については、平成20年3月に、帝京大学福岡医療技術学部及び有明工業高等専門学校と、地域づくりや人材育成に関する包括的な連携協定を締結しており、以降、20を超える企業や団体等の皆さまと連携協定を締結してまいりました。
こうした企業や団体等との連携協定により、民間の企業や団体が有しているノウハウや技術等をご提供いただくなど、様々な分野で相互に緊密な連携を図ることで、本市が抱える地域課題の解決や地域活性化を図ってまいりたいと考えております。
近年の具体的な連携実績といたしましては、例えば、沖電気工業株式会社との連携における、水位計による浸水対策への効果検証や、地域公共交通の検討に向けたデータ収集やアドバイス、NTTや大牟田未来共創センター等との連携における、リビングラボに関する共同実験や地域共生社会の実現、地域デジタル化に関する課題の把握などへのご協力、さらに、株式会社アナザーワークスとの連携における、民間人材の皆様のお力をお借りしてのより効果的なプロモーションに向けたSNSの活用やチラシ等の作成に向けたアドバイス、職員向けのデザイン講座の実施などにご協力を頂いております。
今後も、民間企業や団体の皆様と様々な分野において連携することで、市民の利便性向上や地域活性化等を図ってまいりたいと考えております。
堂面川の桜並木は、シーズンになりますと、川の両岸に満開の桜がトンネルのように咲き、大変美しく、多くの方が訪れています。
一方で、狭い橋梁の上で鑑賞されている状況があるほか、河川管理のうえでは、大雨による増水で桜が倒れ、河川を覆うなど、堤防等の安全性を損なう可能性があることなどから、地元住民からの不安の声もございます。
このため、地元住民からは、河川管理者である県に対し、適正な管理をお願いされており、県においては安全性を損なう可能性がある樹木については、地元住民と調整しながら必要に応じて、伐採・撤去等が行われているところでございます。市としても、河川管理者に対し、適正な管理をお願いしております。
こうした現状にございますことから、市内の魅力ある自然景観の一つとして、ご紹介はしてまいりますが、桜のシーズンにおいては、駐車場などの環境が整っております延命公園と甘木公園において、例年、観光協会と連携して桜まつりを開催しておりますので、こちらでお楽しみいただきたいと考えております。