悪臭について
市には悪臭についての様々な相談が寄せられます。
ここでは、悪臭問題とは何か、悪臭防止法による規制、そして個人の家庭からのにおいについて取り上げます。
悪臭問題について
悪臭とは何でしょうか
私たちのまわりには様々なにおいがあり、においを感じさせる化合物は約40万種あるといわれています。
その中で、人が感じる嫌なにおい、不快なにおいの総称を「悪臭」と呼んでいます。
嗅覚には個人差があり、人それぞれの好みの違いや、体調や慣れによってにおいの感じ方が変わることがあります。
また、一般的にいいにおいと思われるにおいでも、においの強さ、嗅ぐ頻度、時間によっては悪臭として感じられることがあります。
悪臭問題の特徴
「悪臭」は騒音や振動とともに感覚公害と呼ばれる公害の一種です。
悪臭による公害は、その不快なにおいにより生活環境を損ない、主に感覚的・心理的な被害を与えます。
しかし、においは風などに運ばれ、広範囲に拡散することがあるため、発生源の特定が難しいことも少なくありません。
悪臭防止法による規制
悪臭防止法の概要
悪臭防止法は、工場その他の事業場における事業活動に伴って発生する悪臭について必要な規制を行い、その他悪臭防止対策を推進することにより生活環境を保全し、国民の健康の保護に資することを目的とした法律です。
規制対象
業種や規模、経営主体を問わず、規制地域内に設置されている全ての工場その他の事業場が対象です。
※ただし、固定発生源に限ります。
(自動車や船舶等の移動発生源や一時的に設置される作業現場、下水道の配水管・排水渠等は除外)
規制区域と規制方法
大牟田市では、市内全域を規制区域に指定し、特定悪臭物質(現在22物質指定)の大気中の濃度に規制基準を設けています。
特定悪臭物質とは、不快なにおいの原因となり、生活環境を損なうおそれのある物質のことで、政令で指定されています。
基準値等については
悪臭物質の排出規制基準(PDF:67.9キロバイト)
を参照してください。
事業者の方へ
大牟田市では製造工場のほか、飲食店等のサービス業など、その規模にかかわらず多種多様な業に対する悪臭苦情が増えています。
「空き地や空き家に店舗ができた」「住宅に入居している人が変わった」など人々の生活環境が変化したり、これまで気にしていなかった「ものを燃やすにおい」や「食べ物を調理するときに出るにおい」をくさいと感じるなど、人々のにおいに対する意識がより敏感になってきたことが一因と考えられます。
こうした人々の生活環境や意識の変化により、弱いにおいであっても市役所に苦情が寄せられることがあります。
事業者の皆さんは自社からのにおいに慣れているため、そのにおいで困っている人がいることに気づきませんが、迷惑だと感じる人がいれば、そのにおいは「悪臭」です。
事業者の皆さんは近隣の方とトラブル等ならないよう適切な臭気対策をお願いします。
個人の家庭からのにおい
日々の生活の中で、時折「におい」に関する問題が発生することがありますが、近年では個人の家庭からのにおいが問題となるケースがみられます。
家庭から発生するにおいは様々ですが、「洗濯物の柔軟剤のにおい」「庭の植木や花のにおい」「バーベキューのにおい」など、ある人にとっては良い香りに思えるにおいでも、別の人にとっては不快な臭いに感じることもあります。
そのため、自分が出しているにおいに近隣の方が困っていることに気づいていないことがあります。
悪臭防止法は、工場等における事業活動に伴って発生する悪臭に対しての規制を行っているため、個人の家庭から発生するにおいについては規制の対象外となっています。
このような悪臭問題については、まずはお互いに話し合い、理解し合うことが大切です。においの発生源となる行為を行う際には、近隣の方への配慮を心がけていただき、問題が発生した場合には、冷静に話し合いを行っていただくようお願いします。
市民の皆さまが快適に生活できるよう、ご理解とご配慮をお願いします。