記者クラブからの質問
(1)人口減少対策について
10万人を割り込んだ場合の影響と人口減少抑制に向けた方策についてお尋ねします。
人口は、今後のまちづくりを検討する際の重要な指標であり、人口減少は、地域の経済活動が縮小するのみならず、それに伴う税収減による行政サービス水準の低下につながります。また、地域コミュニティの機能低下や生活関連サービスの縮小などにつながるなど、市民生活に様々な影響を与えるものと考えております。
そこで、本市におきましては、人口移動の改善や合計特殊出生率の向上はもとより、次世代を育む若い世代の増加に向けて、若者が安心して働ける雇用の場を増やし、子育てや教育環境を充実させていくことが必要と考え、これまで様々な取組を進めてまいりました。
これまでの取組により、人口減少を止めるまでには至っていないものの、社会動態の減少幅の縮小が見られており、特に、一般に言われる進学や就職に伴う10代後半から20代前半の若年層の流出においても、改善の傾向が見られます。
今後も、喫緊の課題である人口減少に対応していくため、国が進める子ども・子育て政策に適切に対応するとともに、子ども医療費や学校給食費等の負担軽減及び学童保育所の待機児童ゼロに向けた施設整備など、本市独自の取組を進めるとともに、SDGs/ESDや小中一貫教育の推進などの特色ある教育環境の充実について、教育委員会と連携しながら取り組んでまいります。
加えて若者が安心して働ける雇用の場を増やしていくため、イノベーション創出拠点や新大牟田駅産業団地を活用したIT企業・ものづくり企業などの企業誘致を進めるとともに、産業フェスタの開催をはじめ、本市に所在する魅力的な産業や企業を知っていただく取組などを進めてまいります。
(2)OMUTAジュニアシティメーカーの万博発表について
大阪・関西万博において、旧橘中卒業生らによるOMUTAジュニアシティメーカー(OJCM)の取り組み発表についてお尋ねします。
旧橘中学校を卒業した高校生が7月18日に大阪・関西万博で「OMUTAジュニアシティメーカー」の取組をステージ発表する機会を得たことは、本市のSDGs/ESDの活動を全世界に発信できる素晴らしい機会になるものと考えています。
現在、本市教育委員会が、一般社団法人OMUTA BRIDGEと連携しながら、当日の発表内容や展示内容などについて準備を進めているところです。
OJCMでは、これまでの4年間、石炭産業の歴史や大牟田の魅力を取り入れた商品の開発、新たな歴史をスタートさせる白銀中学校の中庭のデザインを自分たちで考案し、教育委員会に提案するなど、生徒たちが自らの思いや考えを、対話を重ねながら、実際の社会活動の中で形にしてきました。
今回の発表では、これらの活動を振り返りながら、自己の可能性に気づくとともに、地域社会の一員として自覚を深めることができたという成果やこの経験を今後どのように今後の活動につなげていくかについて発表すると伺っています。
さらに、当日の夜、共創パートナーである株式会社パブロス社主催のレセプションも計画されており、この中でも大牟田の活動をアピールする機会があると聞いております。
高校生の皆さんには、自分の言葉でこれまでの学びから得た「大牟田のよさ」や「対話を重ねることの大切さ」等を発信していただくことを期待しています。
なお、市としましても、こうした高校生の活動を支援するため、必要となる生徒の旅費等について、6月議会に補正予算を提案することとしております。
その他