市内でハルゼミ(福岡県の準絶滅危惧種指定)が発見されました!
概要
5月8日、大正小学校の近所でセミを捕まえたという市民からの相談がありました。
マンションの2階で捕まえられた季節外れのセミは、生きたまま市役所に持ち込まれました。
その姿はツクツクボウシにも似ているようですが、少し細長く感じます。
その鳴き声は「ギーョ、ギーョ」と聞いたことのない鳴き声です。(別の職員には「グァー、グァー」と聞こえたそうです。)
その後の詳しい調査の結果、市内では珍しい「ハルゼミ」であることが判明しました。
ハルゼミは晩春や初夏の季語「松蝉(まつぜみ)」として古くから親しまれているセミですが、福岡県では準絶滅危惧種に指定されています。
県の専門家によると、近くのマツ林から飛んできたのかもしれないとのことでした。
捕獲されたハルゼミは、その日のうちに、諏訪公園のマツ林に逃がしました。
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見つかったセミの体長は約3センチ | 全体的に黒っぽく、お尻の先だけが白っぽい 翅は透明で、4か所程度斑紋がある |
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顔 | 腹部 |
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横姿 | セミはマツ林に逃がしました |
ハルゼミについて
ハルゼミは日本各地に生息する小型のセミ(オス28-32mm、メス23-25mm)で、4月末から6月にかけて発生し、晩春や初夏を表す季語「松蝉(まつぜみ)」としても知られています。ヒグラシを小さく、黒くしたような外見で、翅は透明です。
大牟田市の自然環境調査研究専門委員によると、かつて(40~50年前)は甘木山でもハルゼミの鳴き声を聞くことができたそうですが、近年は市内でハルゼミの声を聞くことはなくなったとのことです。同専門委員は今回の発見に大変驚いていました。
見慣れない生き物がいたらお気軽にご相談を!
今回お問い合わせをされた方は、小さなサイズ、聞いたことのない鳴き声、そして季節外れと思える時期のセミの姿を見て、突然変異などをご心配されていましたが、調査の結果、日本在来のセミであることが判明しました。
身の回りで、見慣れない生き物を見つけた時は市役所までお気軽にお問い合わせください。