新地方公会計制度に基づく財務書類

最終更新日：2024年3月31日

公会計の整備について

地方公共団体の厳しい財政状況の中で、財政の透明性を高め、住民に対する説明責任をより適切に果たし、財政の効率化・適正化を図るため、従来からの現金主義・単式簿記による予算・決算制度に加えて、発生主義・複式簿記といった企業会計的手法を活用した財務書類の開示が推進されています。

本市においては、平成12年度から総務省が示した基準（「旧総務省方式」）に基づき普通会計ベースのバランスシートを作成、平成20年度決算分から平成18年に総務省が示した「基準モデル」と「総務省方式改訂モデル」の2つの会計モデルのうち、「総務省方式改訂モデル」を採用し、財務書類の作成・公表を行ってきました。

しかし、上記のとおり財務書類の作成方式が複数あり、比較可能性の確保に課題があるほか、多くの地方自治体において既存の決算統計データを活用した簡便な作成方式である「総務省方式改訂モデル」が採用され、本格的な複数簿記の導入が進んでいない中、公共施設等のマネジメントにも資する固定資産税台帳の整備が十分でないといった課題もありました。

このため、総務省は平成26年4月に固定資産台帳の整備と複式簿記の導入を前提とした財務書類の作成に関する統一的な基準を示し、平成27年度から平成29年度までの3年間ですべての地方公共団体において作成し、予算編成時等に積極的に活用するよう地方公共団体に要請しています。

この要請を受けて、本市では平成28年度決算分から「統一的な基準による財務書類」の作成・公表を行っていきます。

財務書類とは

現金主義・単式簿記で作成した歳入歳出決算書とは異なり、民間企業等で採用されている発生主義・複式簿記の考え方で作成した決算書となります。
財務書類は、会計年度末における財政状態を表示した「貸借対照表」、一会計期間中の費用・収益の取引高を表示した「行政コスト計算書」、一会計期間中の純資産の変動を表示した「純資産変動計算書」、一会計期間中の現金の受払いを3つの区分で表示した「資金収支計算書」の4表から構成されています。

財務書類の対象となる会計

本市では、一般会計と病院事業債管理特別会計を「一般会計等財務書類」として取り扱います。また、「一般会計財務書類」に国民健康保険特別会計、介護保険特別会計、後期高齢者医療特別会計、水道事業会計及び公共下水道事業会計を合わせたものを「全体財務書類」、「全体財務書類」に一部事務組合、広域連合、独立行政法人、地方三公社、第三セクター等を合わせたものを「連結財務書類」として取り扱います。